プロダクト発表 · 小互による解説

Decart が Lucy 2.5 を発表:配信中に動画を編集可能、遅延は 40ms 以内と主張

リアルタイムでオブジェクト追加、背景変更、エフェクト付与が可能。製品ページでは sub-40ms、100FPS の連続生成を謳う。試用は lucy.decart.ai から。

1分でわかる要点
  • Decart が Lucy 2.5 を発表。動画再生中に、画面への追加・変更・削除、シーン変更、エフェクト付与ができるリアルタイム動画編集が特徴。
  • 2.5 で強調されるのは、より高精細な画質と、プロンプトへの従順性の向上。
  • 製品ページの性能値:遅延 sub-40ms(40ミリ秒未満)、連続生成 100FPS、リアルタイム推論速度 4 倍。
  • 用途例:EC のバーチャル試着やライブコマース、視聴者が参加できるインタラクティブ配信、広告バリエーション生成、リアルタイムのプロダクトプレイスメント。
  • 試用ページ:lucy.decart.ai。製品情報:decart.ai/lucy
⚑ 立場の説明:以下の性能・速度・利用シーンに関する記述は、主に Decart 公式のポストと製品ページに基づくものであり、メーカーによる公表値であって、第三者による検証結果ではありません。
1発表

Decart、Lucy 2.5 を発表

2026 年 7 月 17 日、AI 企業の Decart が X で Lucy 2.5 を発表しました。同社はこれを現時点で最強のリアルタイムモデルと位置づけています。

つまり、動画が再生・生成されている最中に、画面上の内容を変更できるのが Lucy です。全体のレンダリングが完了してから編集ソフトで修正する、という手順は不要になります。

従来の多くの AI 動画ツールは先に生成して、後から書き出す流れでした。Lucy の特徴はフレーム単位でライブに編集できること。視聴者が見ている最中に、服や背景、エフェクトがすでに変わっている、という体験です。
公式サイトのメインビジュアルデモ。出典:decart.ai/lucy
発表ポストの1つ目のデモ動画。出典:Decart 公式 X
2機能

画面上でできる具体的な操作

中心となる操作は、追加・変更・削除・エフェクト付与の4種類です。

Lucy 2.5 が前モデルから強化された点

より高いリアリティと画質の忠実度。そして、プロンプトへの従順性の向上(指示した内容をより正確に反映します)。

オブジェクト・人物
追加・変更・削除
人物の交代・追加。オブジェクトの置換、追加、削除。属性(色や見た目など)の変更。
シーン
背景とスタイル
背景の変更、視覚スタイル全体の変更。「現場」を別の雰囲気に作り変えることが可能。
エフェクト
リアルタイム VFX
再生しながら視覚エフェクトを生成。編集ソフトで一晩かけて作る必要はありません。
位置づけ
プログラマブルな動画
動画をプログラム可能なメディアとして扱います。人物、製品、環境、エフェクトをその場で変更可能。
カメラ / 配信 再生中の映像 Lucy リアルタイム編集 追加 / 変更 / 削除 / エフェクト 視聴者側 編集済み映像を視聴
概念図:配信が進行している間に、編集が現在のフレームに適用されます
ポスト2つ目のデモ:追加、置換、削除、リアルタイムエフェクト。出典:Decart 公式 X
従来の編集との違い

従来の流れ:撮影 → ソフトに取り込み → フレーム単位で修正 → 書き出して公開。Lucy の目標は、配信中にプロンプトや指示で現在の映像を変更すること。録画後に編集スタジオで作業するのではなく、ライブ配信の現場で小道具を即座に替えるようなイメージです。

3速度

「リアルタイム」の基準

リアルタイム処理は、Decart 自社の推論基盤 DOS 上で実行されます。以下の数値は製品ページからの引用であり、当サイトによる実測値ではありません。

<40ms
遅延:edits appear before the frame completes(フレームが完了する前に編集が反映されます)
100FPS
連続生成フレームレート(Continuous generation)
4x
リアルタイム推論速度(Real-time inference speed)
30x
比較対象システムに対するフレームレート(More frames per second)

FAQ の中には「200 ミリ秒以内、22FPS(512×768)」という記述もありますが、これは上記の主な公表値(sub-40ms / 100FPS)とは別の文脈にあります。公開ページでは、この2つの数値の測定条件は明記されていません。ご理解の際は、主な公称値が sub-40ms と 100FPS であることを踏まえつつ、実際のエンドツーエンドの体感はお手元でのお試しを基準にしてください。

Lucy は Decart の DOS 上で動作します。同社はこれを自社のリアルタイム推論・学習基盤と位置づけており、上記の遅延とフレームレートを支えているとしています。

4活用シーン

どのような使い方ができるか

主に3つの用途があります:EC、ライブ配信、広告。その他、ソーシャルやゲーム向けのデモも存在します。

EC
バーチャル試着、ライブコマース
配信者が話している最中に、服、商品棚、背景をその場で変更できます。
ライブ配信
インタラクティブ配信、視聴者操作
視聴者の投票や指示が、コメントの賑わいだけでなく、映像の変化に反映されます。
広告
広告バリエーション、リアルタイム商品配置
同じ素材から複数のバリエーションをリアルタイム生成。ライブ配信中に商品を即座に登場させられます。
その他
ソーシャル、ゲーム
クリエイター向けやデジタルワールドへの応用も視野に、ソーシャル・ゲーム分野のデモがあります。
EC / ショッピング向けデモ。出典:decart.ai
ストリーミング / ライブ配信向けデモ。出典:decart.ai
広告向けデモ。出典:decart.ai
ポスト3つ目の業界別まとめデモ。出典:Decart 公式 X

LOOOK.AI 創業者 Dmytro Kornilov 氏は、Decart の SDK によって小売現場で品質を落とさずリアルタイムな消費者体験が可能になると評価しています。これは協業先によるコメントであり、独立した研究所の報告ではありません。

5試用

試用方法

同社は Lucy を「唯一のリアルタイム動画モデル」と位置づけ、試用リンクを提供しています。これはメーカーによる独自の表現です。

🧰 スタートガイド · Lucy 2.5
ハードル試用ページを開けばすぐ体験可能。企業向けは公式サイトのお問い合わせから

また、公式は今後価格をさらに引き下げる方針を示していますが、今回の発表で具体的なプラン料金は明示されていません。料金は試用ページと営業担当者との相談が基準になります。

Meet Lucy 2.5, our most advanced realtime model yet. Lucy edits video in real time, now with more power and control. Decart 公式 X、2026-07-17

主な出典:Decart 発表ポスト(2026-07-17);製品ページ decart.ai/lucy;試用 lucy.decart.ai。能力、遅延、フレームレート、業界での用途に関する記述はすべてメーカー資料に基づきます。FAQ には別途 200ms / 22FPS という記述もありますが、これがメインの公称値である sub-40ms / 100FPS と同一条件下の測定かどうかは明記されていません。