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Claude Fable 5 公式プロンプトガイド:過剰な計画癖から嘘の進捗報告まで、そのまま使える十数個の調整法

Anthropic公式ドキュメント。システムプロンプトとエンジニアリング基盤を新モデルに合わせて調整する方法を教える。同じ手法はClaude Mythos 5にも有効
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  • AnthropicがClaude Fable 5とClaude Mythos 5向けの公式プロンプトエンジニアリングガイドを公開。Claude Opus 4.8と比べたこの世代の挙動の違い、およびそれに応じたプロンプトとエンジニアリング基盤の調整方法をまとめている
  • ガイドはシステムプロンプトにそのまま貼り付けられる十数段の指示文を提示。過剰な計画癖を抑える、勝手なリファクタリングを止める、冗長な出力を圧縮する、ユーザーに確認を取るべき境界線を引く、といった用途に使える
  • ある監査型の指示は、進捗を報告する前に本セッション内のツール呼び出し結果と照合して検証するようモデルに求めるもので、Anthropicによれば、意図的に虚偽報告を誘発するよう設計されたテストタスクにおいてほぼこれを解消したという
  • ガイドは、長時間稼働する非同期エージェントに send_to_user というツールを追加し、ユーザーに一字一句そのまま見せる必要のある内容を要約を経ずに直接届けるよう提案している
  • ドキュメントの注意点:プロンプトがモデルに内部の推論過程を復唱してレスポンス本文に書き出すよう求めると、Fable 5 の reasoning_extraction 拒否カテゴリーが発動し、リクエストが自動的に Claude Opus 4.8 にダウングレードされる可能性がある
スタンス表示:これはAnthropicが公式に公開した自社新モデルの使い方を教える製品ドキュメントである。文中の能力に関する記述、および「ほぼ解消」「一度で正解」といった結論は、メーカー内部テストと初期テスターのフィードバックに基づくもので、第三者による検証は経ていない。以下は同ドキュメントの内容とそのまま再利用できる指示文の原文を、忠実に転載したものである。
1背景・概要

このドキュメントが解決する課題

Anthropicは最近、Claude Fable 5 と Claude Mythos 5 の公式プロンプトエンジニアリングガイドを公開した。Claude Opus 4.8 と比べたこの世代の挙動の変化、およびそれに合わせて調整すべきプロンプトとエンジニアリング基盤の書き方をまとめている。

率直に言えばこれはチューニング説明書だ。新モデルはより有能になったが、いくつかのデフォルト挙動が変わったため、古いプロンプトやエンジニアリング基盤をそのまま使うと落とし穴にはまる。ドキュメントは変化のひとつひとつに、システムプロンプトにそのまま貼り付けられる指示文を添えており、それをなぞって調整すればいい。

🎯読む価値がある理由:ありきたりなテクニック論ではなく、そのまま使える十数段の指示文の原文を提示している点にある。そのうちの監査型の指示は、モデルに進捗を捏造させるよう意図的に設計された社内テストタスクにおいて、虚偽の状態報告をほぼゼロにまで減らしたという。自分で何度も試行錯誤してパラメータを調整する必要がない。
lowmedhighxhigh
まず効力レベルを正しく選ぶ
次に長時間タスクを走らせる:数分から数時間、一歩報告するたびに証拠を照合する。この二つが、ガイド全体の軸である

まず前世代からの進化点を一言でざっと見る

ドキュメントはClaude Opus 4.8と比べた7項目の進化点を挙げている。ここでは一言ずつさっと触れるだけで詳しくは展開しない。

  • 長時間の自律性:誰も見ていなくても数時間から数日連続で作業でき、長く複雑なタスクでも途切れず、本来の目的を忘れない
  • 初回で的中:これまで数日かけて何度も反復してようやく動くようになっていたシステムの一部が、初期テスターのフィードバックによれば一度で正しく実装できたという(テスター側の見解)
  • 視覚理解:密度の高い技術図、ウェブアプリ、詳細なスクリーンショットをより正確に読み取り、出力もよりトークン効率がよい。bashとトリミングツールを使って回転・ぼやけ・ノイズのある画像も処理できる
  • 企業向けワークフロー:決算分析、表、スライド、文書において指示への忠実度が高く、脱線せず、より専門的な成果物を出す
  • コードレビューとデバッグ:バグを見つける再現率がClaude Opus 4.8より明確に高い(サイバーセキュリティ領域を除く)。コードベースと履歴を横断して検索できる
  • あいまいさへの対応:マルチスレッドで複雑な要求を丸ごと渡して次の一手を自分で決めさせても対応できる
  • サブエージェント連携:より積極的にサブエージェントを並行して派遣し、長時間稼働のサブエージェントや同格のエージェントとの非同期通信もより安定して維持できる

また、安全分類器を通して3種類のリクエストを遮断する:攻撃的なサイバーセキュリティ(exploit・マルウェア・攻撃ツールの作成)、生物・生命科学(実験手法・分子メカニズム)、そしてモデル内部の要約された思考の抽出。善良な関連作業も誤って引っかかることがある。拒否されたリクエストをClaude Opus 4.8へ自動的にフォールバックさせるよう、サーバー側またはクライアント側で設定することができる。

2過剰な計画癖を抑える

過剰な計画癖を抑える:ひと言で「十分なら動け」とさせる

タスクがあいまいでeffortを上げるほど、Fable 5は考えすぎがちになる。会話の中ですでに確定した事実をもう一度推論し直したり、絶対に採用しない案まで列挙したり、前置きがやたら長くなったりする。以下の指示文は「情報が揃ったら直接動け」とさせるものだ。

指示なし
  • 既知の事実を繰り返し復唱し、話し合い済みの決定を蒸し返す
  • 絶対に採用しない案まで並べ立てる
  • 根本原因を長々説明し、結論より前置きの方が長い
「十分なら動け」を加えた後
  • 十分な情報があれば直接動く
  • トレードオフを検討する際は網羅的なリストではなく一つの推奨案を出す
  • まず結論を述べ、思考過程はthinkingブロックに留める
過剰な計画・既知事実の復唱・採用しない案の列挙を止めさせる
When you have enough information to act, act. Do not re-derive facts already established in the conversation, re-litigate a decision the user has already made, or narrate options you will not pursue in user-facing messages. If you are weighing a choice, give a recommendation, not an exhaustive survey. This does not apply to thinking blocks.

このセクションに関連して、エンジニアリング側の注意点をひとつ添えておく。長時間の自律性(long-horizon autonomy)とは、誰も見ていない状態でモデルが長時間連続して作業できる能力を指し、数時間、時には数日にわたって途切れないことを意味する。その代償として、単発のリクエストが長くなる。effortが高めの設定で、コンテキスト収集と自己検証を要するタスクでは、1回のリクエストが数十分に及ぶこともあり、自律実行は数時間続くこともある。移行前にクライアント側のタイムアウト時間、ストリーミング表示、ユーザー側の進捗表示をすべて調整しておくこと。エンジニアリング基盤は定期的な非同期ポーリングでタスク状態を確認する方式に改め、戻り値をブロッキングで待つやり方は避けた方がよい。

3効力レベル

効力レベルの調整法、勝手なコードリファクタリングをどう防ぐか

effort(効力レベル)は、Fable 5において「賢さ・遅さ・コスト」のバランスを取る主要スイッチで、low・medium・high・xhighの4段階に分かれる。デフォルトはhighを使い、最も能力を要するタスクにはxhighを、通常業務にはmediumやlowを調整して使う。重要なのは、この世代の低い段階でも前世代のxhighを上回ることが多いという点だ。タスクは完了するが必要以上に遅い場合は、段階を下げよう。下の4つの段階をクリックしてそれぞれの位置づけを見てほしい。

low
最速・最省で、通常の軽い作業に使う。より速く、対話に近い操作感が欲しいときはここまで下げる。表現力は依然として弱くなく、前世代のxhighを上回ることも多い。
知性
レイテンシ
コスト
medium
通常業務のもうひとつの選択肢。タスクは完了するが必要以上に遅いときは、highからここに下げて速度を取る。
知性
レイテンシ
コスト
high(デフォルト)
大半のタスクのデフォルト段階。すでに優れた検証行動、複雑な推論、最も厳密な成果物を出せる。副作用として、通常業務でもタスクが必要とする以上にコンテキストを収集し、深く考えすぎることがある。
知性
レイテンシ
コスト
xhigh
最も能力を要するタスク専用。最も賢く、最も遅く、最もコストがかかる。同時に通常業務で過剰に深く考え込みやすい段階でもある。
知性
レイテンシ
コスト
3本の相対位置はあくまで模式図であり、公式の数値ではない。「段階が上がるほど賢く、遅く、高コストになる」という単調な関係を示すのみ