Anthropic 公式 Opus 5 プロンプトガイド — 足すのではなく、削る

そのままコピーできるプロンプトが 8 本。加えて直感に反する 1 つ — レビュー用プロンプトに「重大なものだけ報告して」と書くと、本当に報告が減るかもしれません。
著者:Anthropic 官方文档07-25 · 10 分で読了⚑ チュートリアル
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1 分でわかる
  • Anthropic は公式ドキュメントに 1 ページを新設し、手持ちのプロンプトを Opus 5 に移すとき、どの行を直すべきかを説明しています。最も意外なのは、8 セクションのうち 3 つが「削る話」だという点です
  • 真っ先に削るべきは「最後に検証ステップを入れて」「サブエージェントで再チェックして」といった一文。Opus 5 は自分で検証します。前世代から引き継いだこれらの指示を残すと過剰検証になり、トークンを余計に食うだけで品質は変わりません
  • コードレビューのプロンプトは逆に書きます。「重大な問題だけ報告して」「保守的に」と書くと、そのとおりに受け取って報告が減る可能性があります。示された解決策は、すべて報告させて、絞り込みは別のラウンドで行うこと
  • 前世代より口数が多く、実況したがり、仕事をサブエージェントに投げたがります。ドキュメントにはそのままコピーできるプロンプトが 8 本あり、1 本が 1 つの癖を抑えます
  • 思考はデフォルトでオンです。オフにできるのは high 以下のみ(low から max が思考の強さを表す 5 段階の名前で、対応表は第 8 節にあります)。xhigh と max で思考を切ると 400 エラーが返ります
⚑ 材料は Anthropic の公式ドキュメントで、自社モデルの調整方法を説明したものです。能力の記述も推奨段階も自己申告のスタンスによります。本文中の 5 段階の説明、エラーの詳細、キャッシュ下限は同じサイトの Effort ドキュメントと移行ガイドから取っており、該当箇所ごとに明記します。
1 これは何か

削り方を教えるドキュメント

システムプロンプトに「タスクが終わったら検証ステップを 1 つ追加して」と書いてあるなら、Claude Opus 5 に切り替えた瞬間から、その一文は余計なお金を払わせています。

Anthropic は Opus 5 専用のプロンプトガイドを 1 ページ用意しました。8 セクション、英語で 1500 語あまり。そのうち 3 セクションが、プロンプトから何かを取り除く話です。

同じシステムプロンプト、Opus 5 に移したあと
削
単純でないタスクには、最後に検証ステップを入れる。
サブエージェントを使って結果を再チェックする。
回答する前にもう一度答えを確認する。

追
回答は必要な長さに収める。
本当に分割して並列化できる大きな仕事だけサブエージェントに任せる。
頼まれたことを頼まれた範囲で届け、自分から広げない。
左の 3 文は前世代のモデル向けに書かれたものです。Opus 5 はこれらの動作をデフォルトに取り込んだので、残しておくと 2 回やるだけになります。

方向が反転した理由は、込み入っていません。ここ数年のプロンプトエンジニアリングの主流は「足す」でした。モデルが自己チェックしないなら、させる一文を書く。中途半端なものを出すなら、最後までやらせる一文を書く。検証しないなら、サブエージェントを付けて再チェックさせる。どの文も、弱点を埋めるためのものでした。

Opus 5 はその弱点の一群を埋めました。自分で検証しますし、途中で投げ出さずタスク全体を仕上げます(関数名だけで中身が空のプレースホルダーコードを残しません)。自分の間違いに気づけば戻って直します。かつてモデルを追い立てていた文は、いまや本人が最初からやることを追い立てています。

この種の指示は Claude Opus 5 に過剰検証をさせます。削除すれば無駄なトークンを減らせて、品質は落ちません。Prompting Claude Opus 5 · Anthropic

はっきりさせておくと、このページは Opus 5 のリリース告知とは別物です。告知はモデルの強さ、価格、乗り換える価値の話。このページが扱うのは一点だけ — 移行後、Opus 4.7 や 4.8 の時代から引き継いだプロンプトのどの行を直すか、です。

サイト内関連
Claude Opus 5 リリース解説 — 半額で自社最強の Fable 5 に迫る、ただし 12 項目中 5 項目はまだ届かず
2 削る

まず削る — 自分で検証させる文すべて

このドキュメントで最初にやるべきことです。削る文は 2 種類あり、どちらも見覚えがあるはずです。

1 つ目はタスク単位の検証要求。典型は「単純でないタスクにはすべて最終検証ステップを含める」「サブエージェントで検証する」。2 つ目は回答単位の自己チェック要求で、「もう一度答えを確認する」「回答前に再確認する」といった書き方です。どちらも処置は同じ — 削除します。

同じ一文が、2 世代のモデルで生む実際の効果
前世代 — 書かなければ、本当に検証しない
作業
→
あなたが要求した検証
→
納品
ここではこの一文に価値がありました。モデルに欠けていた工程を補っていたからです。
Opus 5 — すでに自分で検証済み
作業
→
本人が行う検証
→
あなたが要求した検証
→
納品
同じ成果物で、1 周多く回ります。この 1 周のコストは実在し、リターンはゼロです。

削る対象はプロンプトの文だけではありません。ドキュメントはわざわざ触れています — 旧モデル向けに組んだ処理の足場(harness)に検証工程が独立して入っているなら、それも一緒に外すこと。プロンプトはモデルに向けた言葉、足場は外側に書いたフローのコードで、いつモデルを呼ぶか、何回呼ぶか、毎回何を渡すかを管理します。両方の層を掃除する必要があります。

Claude Code ユーザーにとっての対応箇所

このページは全体が API 呼び出しの視点で書かれており、扱うのはシステムプロンプトと外側の足場です。Claude Code で使っているなら、対応する場所は CLAUDE.md と自作のスキルファイル。当てはまる書き方はこんな形です。「コードを直したらサブエージェントに再チェックさせて」「各ステップが終わったら自分で検証してから次へ」「納品前にすべての変更を再確認して」— この 3 文は今すぐ削るべきです。この層はドキュメントには書かれておらず、同じモデル・同じシステムプロンプトという前提から当サイトが推したものです。

3 逆に書く

レビュープロンプトに「重大なものだけ」と書くと、本当に減る

最も直感に反し、自分の自動化フローで最も踏みやすい落とし穴です。

まず前提。Opus 5 はコードレビューの精度も網羅性も高く、1 ラウンドで本物のバグを拾う割合が高い。しかも多く挙がった分の大半は本物の問題で、誤検出の水増しではありません。実用上さらに効くのは、この精度が思考の強さを下げても保たれる点です。だから安いレベルでざっと 1 周スキャンし、あとで詳しくもう 1 周、という進め方ができます。

問題は絞り込み条件の書き方です。プロンプトに「重大度の高い問題だけ報告して」あるいは「保守的に」と入っていると、Opus 5 は文字どおり実行する可能性があり、結果として報告が減ります。示された解決策は、絞り込みをプロンプトの外に出すこと — すべて報告させ、別ラウンドで絞ります。

書き方 A — プロンプト内で絞る
「重大度の高い問題だけ報告して」
重大度の判定を代行される。薄い分は口元で飲み込まれ、そんな指摘があったことすら分からず、後から遡ることもできません。
書き方 B — 全部出させ、別ラウンドで絞る
「すべて報告して」+独立した絞り込み 1 周
閾値は自分で決める。全量が目の前に並び、何を落として何を残すか、基準は手元にあり、いつでも調整できます。
図はイメージです。四角の数と比率は 2 つの書き方の違いを示すためのもので、実測データではありません。

2 つの書き方の違いは、突き詰めれば一言です。何を重大とみなすか、誰が決めるのか。プロンプトに書けば、その判断はあなたに見えない場所でモデルが済ませてしまいます。別ラウンドにして初めて、判断が手元に戻ります。

4 抑える

饒舌になる 3 か所は、別々に抑える

Opus 5 がユーザーに見せる回答は、前世代の Opus より長めです。多くの人はまずレベルを下げて文字数を節約しようとしますが、この道は通りません。まず effort というパラメータが何を管理しているかを押さえる必要があります。

effort(思考の強さ)が決めるのは、モデルが今回どれだけのトークンを使って考えるかであって、最終的にどれだけ話すかではありません。下げれば思考量は減りますが、見える回答の長さが連動して短くなるとは限りません。短く話させたいなら、はっきり要求するしかありません。

1 回の回答に含まれる 4 つの層。effort というつまみが確実に回せるのは 1 段目だけ、残る 3 段は保証されません
effort 思考の強さつまみ ? ? ? 思考 effort が効く ユーザーに見せる回答 個別に一文 ディスクに書く文書 個別に一文 作業中の実況 個別に一文
下の 3 段にはそれぞれ既成のプロンプトがあります。つまみを回すより、はっきり要求するほうが確実です。3 本ともそのままコピーできます。

1 か所目 — ユーザーに見せる回答

ユーザー向けのマルチターン製品に
Keep responses focused, brief, and concise. Keep disclaimers and caveats short, and spend most of the response on the main answer. When asked to explain something, give a high-level summary unless an in-depth explanation is specifically requested.
和訳:回答は焦点を絞り、短く簡潔に。免責や但し書きは短くし、大半を本題に充てる。何かの説明を求められたら、深い説明を明示的に求められない限り、概要レベルで答える。

システムプロンプトが長い場合は、組み合わせ技があります。長いプロンプトの末尾に短いリマインダーを足し、上の一段とペアで使います。

長いシステムプロンプトの末尾に追記
<tone_preference>
Keep outputs reasonably concise.
</tone_preference>
和訳:出力はほどよく簡潔に保つ。

2 か所目 — ディスクに書き出すファイル

これは会話の饒舌さとは別物で、個別に抑える必要があります。Opus 5 が書くレポート、Markdown 文書、まとめファイルも前世代より長めです。製品がモデルに文書を生成させてユーザーに渡すなら、長さの明確な基準を与えてください。

ディスクに書く文書の長さを調整
Match the length of written documents to what the task needs: cover the substance, but do not pad with filler sections, redundant summaries, or boilerplate.
和訳:文書の長さはタスクの実際の必要に合わせる。中身は押さえつつ、埋め草の章、重複するまとめ、決まり文句で分量を水増ししない。

3 か所目 — 作業中の実況

Opus 5 は自走させる(agentic な)場面でよく喋ります。動く前に何をするつもりか一言述べ、各メッセージも前世代より長い。抑えるには、黙れと命じるのではなく、望むテンポと形を具体的に描写すれば足ります。

実況の密度を下げる
Before your first tool call, say in one sentence what you're about to do. While working, give a brief update only when you find something important or change direction. When you finish, lead with the outcome: your first sentence should answer "what happened" or "what did you find," with supporting detail after it for readers who want it.
和訳:最初のツール呼び出しの前に、何をするか一文で言う。作業中は、重要なものを見つけたか方向を変えたときだけ短い更新を出す。終わったらまず結果から — 最初の一文で「何が起きたか」「何を見つけたか」に答え、詳細を知りたい人向けの補足はその後ろに置く。

逆にもっと実況させたい、あるいは別のスタイルにしたい場合は、同じレバーを反対に倒します。ここから一般的なコツも見えてきます — 望むコミュニケーションスタイルの良い例を示すほうが、「こうするな」を並べるより効きます。

5 抑える

サブエージェントに投げたがる — 小さい仕事まで

サブエージェント(subagent)とは、メインのモデルが仕事の一塊を切り出し、新しく立てた分身に独立して片づけさせて戻す仕組みです。分身はそれぞれ自分でコンテキストを読み、自分で生成し、それぞれトークンを消費します。

Opus 5 は前世代より積極的に投げます。本当に独立していて規模の大きいタスク — 多数のファイルにまたがる調査など — では割に合いますが、小さいタスクに使うと、コストも時間も掛け算になります。

自分で片づける
メイン
1 つ分のコンテキスト
1 つ分の生成コスト
終わったら納品
同じ小さな用件に分身を 3 体
分身 1
分身 2
分身 3
3 つ分のコンテキストを各自が読む
3 つ分の生成コスト
完了時刻は最も遅い 1 体しだい
サブエージェントの起動を制限
Delegate to a subagent only for large tasks that are genuinely independent and parallelizable, such as a wide multi-file investigation. Do not delegate work you can finish yourself in a handful of tool calls, and do not use subagents to verify or double-check your own work. If one subagent can complete the task, use one rather than several, and keep spawn counts low.
和訳:サブエージェントに任せるのは、大きく、本当に独立して並列化できるタスクだけ — 広範囲のファイル横断調査などが該当する。自分が数回のツール呼び出しで終わる仕事は任せないこと。また、自分の作業を検証したり再チェックしたりするためにサブエージェントを使わないこと。1 体で完了できるなら複数ではなく 1 体にし、起動数は低く保つ。

この中の一文は第 2 節と噛み合っています — 自分の作業の再チェックにサブエージェントを使わない。同じ癖を 2 か所で塞いでいるわけです。一方は検証という行為そのもの、もう一方は仕事を投げる習慣。

もっと硬い手もあります。外側のフローが対応しているなら、起動できる分身の数をコードで上限固定してしまうこと。プロンプトは説得、足場の上限は遮断です。コストがシビアな場面では両方を併用します。

6 抑える

タスクに勝手に色を付ける

過剰検証に加えて、Opus 5 はタスクの範囲を自分で広げることがあります。求められていない工程を足したり、自分の判断でタスクの定義そのものを引き直したり。範囲がはっきりした狭いタスクでは、境界を書き切っておく必要があります。

ドキュメントが示すこの一段は 8 本の中で最も長く、最も凝っています。同時に 4 方向のブレを防いでおり、分解すると各文が何を管理しているか見えてきます。

Deliver what was asked, at the scope intended.
頼まれたことを、意図された範囲で届ける。総論にあたる部分で、盛りすぎも縮めすぎも防ぎます。
Make routine judgment calls yourself, and check in only when different readings of the request would lead to materially different work.
日常的な判断は自分で下し、依頼の解釈の違いが実質的に異なる作業につながる場合だけ確認に戻る。防いでいるのは逆の極端です。境界を書き切ると、今度は一歩ごとにお伺いを立て始める。この一文が質問の明確な基準を与えます。
If the request seems mistaken or a better approach exists, say so in a sentence and continue with the task as asked rather than quietly narrowing, widening, or transforming it.
依頼が間違っていそうな場合や、より良い方法がある場合は、一文で述べたうえで、頼まれたとおりに続ける。黙って縮めたり、広げたり、別物に変えたりしない。意見は許すが、意見があるからといって別のことをやるのは許さない。後半は 3 種のブレを名指ししています — 縮小、拡大、変形。
Finish the whole task, and stop short of actions that are clearly beyond what was asked.
タスク全体をやり切り、同時に、明らかに依頼を超える行動の手前で止まる。片方は完遂、もう片方は越境防止です。

この言い回しは Claude Code のデフォルトシステムプロンプトにある数段落とかなり近い書き方です(当サイトの観察で、ドキュメントは両者の関係に触れていません)。自分のプロジェクトで似た境界制約を書いたことがあるなら、照らし合わせて足りない文を補えます。

7 仕組み

思考はデフォルトでオン、切ると 2 種類の不具合が出る

Opus 5 と前世代のあいだには、本当の仕様変更が 1 つあります。Opus 4.8 ではリクエストに thinking フィールドを書かなければ思考なし。Opus 5 では同じリクエストが思考ありで走ります。旧来の挙動に戻すには、自分で thinking: {"type": "disabled"} を書き足す必要があります。

しかもこのスイッチには条件があります。思考を切れるのは effort が high 以下のときだけ。xhigh や max と組み合わせると 400 エラーが返り、検証はリクエストごとに行われます(エラーコードとリクエスト単位の検証という 2 点は Anthropic の移行ガイド由来。段階の上限そのものはこのプロンプトガイドに書かれています)。

実際に切ると、2 種類の不具合がときどき顔を出します。1 つ目のほうが高くつきます。無言で起きるからです。

思考を切ったあと、1 回のツール呼び出しがこう消える
1
モデルがツールを呼ぼうとする
2
その呼び出しを、プログラムが認識できる構造化された形式ではなく、人が読むただの文章として書いてしまう
3
プログラム側は、呼び出しを受け取るはずの場所で何も受け取らない
4
このターンは正常終了し、エラーも出ない。あの呼び出しは最初から最後まで起きなかったことになる
5
偽の呼び出しの文章は会話履歴に残る
6
以降のターンはすべてそれを読み、影響が下流へ伝わり続ける

この状況はツールを頻繁に使う場面 — 検索系の仕事など — で最も起きやすくなります。2 つ目の不具合は比較的わかりやすい。<thinking> のような内部タグを、ユーザーに見える回答へ吐き出してしまうケースです。

2 つ目には直感に反する落とし穴が付いています。システムプロンプトに「考えるな」「推論するな」というルールがあるなら削除してください。この種の指示があるとタグの漏れがむしろ増えます。同じ理由で、thinking タグを名指しする書き方は汎用的な書き方に劣ります。だから下の緩和用プロンプトには、タグ名が 1 つも出てきません。

第一の対処は「切らない」

この 2 つの不具合に対して、示された第一の対処はどちらも緩和策ではありません。思考をオンのまま保ち、低いレベルでコストを抑えるほうです。原文いわく、たいていのタスクでは思考をオンにして low で走らせるほうが、思考を切って同程度のお金を使うより結果が良い。

思考を切らざるを得ないとき、この一段で 2 つの不具合を同時に防ぐ
When you use a tool, you may say a brief sentence first. If no tool can express what the user asked for, say so instead of guessing. Do not include internal or system XML tags in your response.
和訳:ツールを使うときは、先に短い一文を述べてよい。ユーザーの求めを表現できるツールが 1 つもない場合は、推測せずそう言うこと。回答に内部またはシステムの XML タグを含めないこと。

3 つの文はそれぞれ 1 つの原因に対応しています。1 文目は「ツールを呼ぶ前に喋ってよい」と許可を与える — だから喋りたいことを呼び出しに押し込む必要がなくなる。2 文目は適切なツールがないときの逃げ道を用意し、無理に間に合わせるのを防ぐ。3 文目は汎用のタグ禁止で、特定のタグを名指ししません。

8 段階

5 段階の effort の選び方と、400 が返る組み合わせ

プロンプトガイド本体は段階の推奨を一段落で流しており、完全な段階表は Anthropic の Effort ドキュメントにあります。この節の材料は主にそのページと移行ガイドから取っており、プロンプトガイドからの引き写しではありません。

段階何か典型的な用途
max能力の上限。トークン消費に制約を設けない最も深い推論、最も徹底した分析が要るタスク。この段階は思考オフ禁止
xhigh長時間の作業向けに拡張された能力30 分超、トークン予算が百万単位の長丁場のコーディングと agentic タスク。この段階は思考オフ禁止
high高い能力。このパラメータを指定しない場合と同じ(デフォルト)複雑な推論、難しいコーディング問題、agentic タスク
mediumバランス型。中程度のトークンを節約速度・コスト・効果のバランスが要る agentic タスク
low最も安い。トークンを大きく節約し、能力はある程度下がる単純なタスク。最速・最安が欲しいとき、サブエージェント用など

Opus 5 の推奨はこうです。デフォルトの high から始め、自前の評価に沿って上下に振る。難しいコーディングと agentic な仕事は xhigh まで上げ、コストを問わない価値があるタスクはさらに max へ。一方 low と medium はどんどん使うべきで、評価で品質が保てると確認できる限り、トークンコストと応答時間を抑える第一のレバーとして扱ってください。

この出発点は前世代と異なり、取り上げる価値があります。Opus 4.8 の公式推奨は「コーディングと agentic は xhigh から」でしたが、Opus 5 では「high から」に変わりました。同じ能力一覧にはこうも書かれています — low と medium は今や、高い段階のごく一部のトークンとレイテンシで、かなり良い品質を出せる。

400
思考オフ + xhigh または max で API が直接返すエラーコード。リクエストごとに検証
64k
xhigh や max を使うときに推奨される max_tokens の初期値。思考と回答の合計上限
512
プロンプトキャッシュに載る最小長(トークン)。前世代 Opus 4.8 は 1024

プロンプトキャッシュは、プロンプトのうち毎回変わらない部分を保存しておく仕組みです。次に同じ書き出しを送れば、計算し直して課金されることも、待ち直すこともありません。しきい値が 1024 から 512 に下がったので、これまで短すぎてキャッシュに載らなかったプロンプトも、この分を節約できるようになりました。

付随する動作が 3 つ。自動化フローを組んでいれば必ず当たります。1 つ目、旧モデルから移すとき、旧来の段階設定をそのまま持ち込まないこと。普段よく走らせる実タスクを一組そろえ、新旧の段階でそれぞれ回して結果を比べます。2 つ目、Opus 4.8 で思考なしで走らせていたタスクは、移行後は思考ありで走ります。max_tokens は思考と回答の合計を管理する値なので、ここを見直してください。3 つ目、段階を変えるとプロンプトキャッシュが無効になります。キャッシュに依存する長い会話では、冒頭で決めた段階を途中で変えないこと。変えるならタスクの切れ目でどうぞ。

サイト内関連
Claude Fable 5 公式プロンプトガイド — そのまま使える十数の調整法、過剰な計画から偽の進捗報告まで
9 持ち帰り

一枚で — 古いプロンプトから何を削り、何を足すか

上の 8 節を実行可能なチェックリストに畳みます。削る 3 つを先頭に置いたのは、お金がかからず、すぐ効くからです。

✅ Opus 5 プロンプト改修チェックリスト
そのままシステムプロンプトへコピーできる英語原文が 8 本、上の各節のコードブロックに収めてあります — 回答の長さ、末尾の短いリマインダー、実況のテンポ、文書の長さ、タスク範囲、サブエージェント制限、訂正の実況、思考オフ時の統合緩和策。

本文で単独に立てなかった一段

Opus 5 は自分で以前の誤りに気づいて直します。これは良いことですが、前世代よりユーザーの前で「さっきのは間違いでした」と言いたがります。ユーザー向け製品を作るなら、この一段で訂正の実況を本当に重要なものだけに絞れます。

訂正の言及を減らす
Only correct an earlier statement when the error would change the user's code, conclusions, or decisions. State corrections plainly and briefly, then continue the task. For slips that change nothing for the user, make the fix and move on without noting it.
和訳:以前の発言を訂正するのは、その誤りがユーザーのコード、結論、判断を変える場合だけにする。訂正は平易かつ簡潔に述べ、そのままタスクを続ける。ユーザーに何の影響もない小さな取り違えは、直して先へ進み、わざわざ言及しない。

このドキュメントにないもの

「回答が長い」「実況が多い」「サブエージェントに投げたがる」— どれも定性的な記述で、パーセンテージは 1 つも出てきません。前世代よりどれだけ長いのか、どれだけ多いのか、読者は予測できず、自分で比較を 1 周回すしかありません。同様に「検証指示を削ればトークンが減り、品質は落ちない」は結論として示されるだけで、比較データは付いていません。「思考をオンのまま低い段階で走らせるほうが、切るより良い」も同じく判断であって、実測値ではありません。

確かなのは 8 本のプロンプトそのものです。これはそのままコピーできる材料であり、直すか直さないかは、よく走らせるタスクで前後 1 周ずつ試せばわかります。

出典
Prompting Claude Opus 5Anthropic·platform.claude.com
当サイトより
5 段階の effort 表、400 エラーの詳細、64k と 512 の 2 つの数字、キャッシュ無効化のルールはいずれも Effort ドキュメントと移行ガイドから取ったもので、このプロンプトガイドには含まれません。本文の該当箇所ごとに明記してあります。8 本のプロンプトは英語原文で、和訳は当サイトによるものです。図版はすべて当サイト制作。レビューの書き方を比べた図の四角はイメージであり、実測データではありません。「Claude Code ユーザーにとっての対応箇所」と「デフォルトシステムプロンプトに近い言い回し」の 2 点は当サイトの観察です。
↑ 本文ここまで
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